2016年には政府が「働き方改革」を掲げて、社員が働きやすい制度を導入する、企業が増えつつあります。
また、ノートパソコンやスマートフォンの普及と、インターネットの充実によって、さまざまな場所で、仕事をすることが可能となりました。
働き方の呼称で使われることの多くなった、「テレワーク」と「リモートワーク」という言葉。
リモートワークの前身 「テレワーク」とは
「テレワーク」の意味を、見ていきましょう。
「テレワーク」は英語で、「telework」と表記されて、「tele = 離れた所」と、「work = 働く」の二つの言葉を、組み合わせた造語です。
「離れたところで働く」という意味になりますが、「どこから離れたところ」という意味なのでしょうか。
「テレワーク」の言葉が生まれた背景は、1970年代まで遡ります。
当時、アメリカ・ロサンゼルスでは、自動車による大気汚染が大きな問題となっていて、二度に渡る石油危機も起こったことから、これらの問題解消を目的とし、自宅にいながらに仕事をするスタイルとして、導入されたと言われています。
この背景から、「テレワーク」とは「オフィスから離れたところで働く」という意味だと、分かりますね。
日本に初めて「テレワーク」が導入されたのはいつ。
日本では、1984年に日本電気(NEC)により、吉祥寺にサテライトオフィスが作られて、これが日本で初めて「テレワーク」が導入された事例とされています。
当時、日本電気(NEC)の本社は、東京都港区六本木にありましたが、結婚や出産を機に、女性が退職してしまうことが多くなり、この状況に歯止めをかけるために、郊外にサテライトオフィスを設けました。
1984年というのは、まさに日本において、インターネットが始まった年です。
1人につき、1台のパソコンが割り当てられた働き方も、当時としては斬新な働き方として注目を集めました。
その後、21世紀に入ると、女性の雇用機会のためだけでなくなり、将来的に日本が、少子高齢化になることが危惧され、多くの人が働くことができるように、在宅でも仕事のできるテレワークが広がっていきました。
このように、「テレワーク」とは、「出社の負担を減らすことが目的の働き方」と言えるでしょう。