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IoT M2M

機器同士での通信、M2M

いっきに広がりをみせました

ここ数年、IoTという言葉は、ニュースなどで見かける機会が増えて、急速に世の中に広まりました。

では、M2Mについてはどうでしょうか。

M2Mの概要を知ると、IoTとの違いがよくわからないという人が、少なくないようです。

両者は何が違っていて、何が共通しているのか、知っておきたい基本的ポイントについて解説します。

・モノがインターネットにつながるIoT。

IoTは「Internet of Things」の略で、日本語では、「モノのインターネット」と訳されています。

IoTは、人間社会に存在するさまざまなモノ(物)が、インターネットにつながって、相互通信して、遠隔操作やデータの自動収集、自動クラウド保存などが可能になる仕組みです。

ここでいうモノとは、「ありとあらゆるモノ」のことを指し、家電製品、家具、自動車、工場の機械、建造物など種類を問いません。

IoTでは基本的に、「データの収集」、「データの蓄積」、「データの分析」、「課題解決・価値創造」という4つの構成要素を持つとされています。

これらを整理すると、
◇モノに備えられたセンサーで情報を取得(センシング)する。
◇インターネットを、経由してデータをクラウドに蓄積する。
◇蓄積されたデータをAI(人工知能)技術などを使って分析する。
◇分析結果に応じてモノが何らかのアクションを起こす。

4番目のアクションは「アクチュエート」と呼ばれます。

アクチュエートは、フィードバックに似た言葉で、AIなどが膨大なデータを分析した結果、モノに対して「次に求められる行動」を起こさせることを意味します。

単にモノがインターネットにつながるだけではなくて、収集、蓄積した情報を分析して、その結果を受けてモノが、適切な動作をすることが、IoTにおける重要なポイントとされています。

機械と機械がつながるM2M

M2Mとは何でしょうか。

この用語は、「Machine to Machine」の略で、機械と機械(モノとモノ)が、直接ネットワークで通信して、データを交換する仕組みを意味します。

<※>M2Mで使えるSIM https://www.bsim.jp/plan/

IoTより以前からあった技術であって、日本では、2001年から始まった総務省のユビキタスネットワーク社会の、実現に向けた取り組みの中でも触れられています。

機械同士の相互通信を、意味するM2Mは、すでに多種多様な分野で、導入や活用がされています。

一般的な事例としては、エレベーターの遠隔監視や、自動販売機の遠隔在庫管理、そして電力やガスメーターの自動検針、高速道路の渋滞情報を知らせるVICS(道路交通情報通信システム)などが挙げられます。

自動販売機の遠隔在庫管理では、販売機内の在庫が少なくなると、自動的にセンターにその情報が送られて、その情報をもとに、配送計画が立てられて、人が商品を補充します。

しかし、これらは機械が機械から情報を収集して、人間が活用している例です。

今後注目されて、広まるだろうとされているのは、機械が機械を制御する、タイプのM2Mです。

例えば、ビル内の明るさや温度湿度に関する情報を、機械に備えられたセンサーが収集して、人の手を介さずに、自動的に最適な状態に保つ技術などが、これに該当します。

また近い将来に、実現するといわれる、自動車の自動運転システムでも、自動車や道路上の機械装置が相互通信して、車間距離を保ったり、緊急停止するなどの、制御が行われます。

自動販売機の在庫管理の場合も、やがては、無人自動車が商品を運んで、補充作業を行うようになるでしょう。